日本で所持できる銃砲は自衛隊や警察官などをのぞき「猟銃と空気銃のみ」と定められています。
しかし、改めて考えてみると「猟銃」とはいったい何なのでしょうか
猟銃と聞くと狩猟に使うための銃をいうイメージがありますよね。
ということは「俺は対戦車ライフルで狩猟をするんだ!」と言えばどんな銃でも許可されるのでしょうか?
しかし、残念ながら日本の銃刀法はそんなに甘くはありません。
ここでは銃刀法の定める「猟銃」の定義や日本で許可される猟銃について紹介していきます。
そもそも猟銃って何?
まず「猟銃」という言葉の定義ですが、猟銃とは名前の通り「狩猟に用いる銃」です。
一般的な種類としては「散弾銃」「ライフル銃」「空気銃」の3種類となります。
この時点で対人用に作られたハンドガン(拳銃)や対物用に作られた対戦車ライフルといった銃は許可の対象外となります。
「じゃぁ散弾銃だったらなんでも所持できるのか!?」
「アサルトライフルやスナイパーライフルが持ちたい!」
という方もいらっしゃると思います。
しかし、たとえ散弾銃やライフル銃であろうとも所持できる銃については銃刀法でかなり厳しく規定されています。
また銃の種類だけでなく所持理由についても決められており、許可される所持理由については下記のページをご覧ください。
日本で絶対に許可されない銃
連続自動撃発式の銃
連続自動撃発式と聞くといまいちよくわからないかと思いますが、引き金を引いてる間に連続して弾丸が発射される銃の事です。
これは英語で言う「マシンガン」、日本語で言う「自動小銃」や「機関銃」の事です。
つまりアサルトライフルは許可されません。
弾丸がいっぱい入る銃
日本の銃刀法ではライフル銃の場合は最大6発、散弾銃の場合は最大3発までしか装填できてはいけません。
ちなみに6発と3発という数字は機関部に装填できる数も含まれていますので、弾倉(マガジン)に装填できる数はライフル銃は5発、散弾銃は2発となります。
全長が短い銃
日本では持ち運び便利なコンパクトの銃は許可されません。
銃の全長が短くなればなるほど機動性があがり取り回しがよくなる一方で、全長が短くなると「隠し持つ」という事が可能になってしまいます。
そのため、日本で許可される銃はある一定の長さが必要になります。
猟銃の場合は全長が93.9センチメートル、銃身は48.8センチメートルと規定されています。
ちなみに「全長」とは銃の先端からストック(銃床)までの長さで、「銃身」とはバレル(鉄の筒)部分の長さの事を言います。
銃によってはストックが可変式だったりパットが取り外せたりもしますが、その場合は「一番短い時の長さ」で計測することとなります。
大口径の銃
散弾銃の口径は番号で容器され、4番からはじまり8番、10番、12番、14番、16番、20番、24番、28番、32番、410番の全部で11種類の口径があります。
番数が大きくなればなるほど口径は小さくなるのですが、日本で許可されているのは口径が12番以上の物だけです。
ちなみに一般的に流通している口径番号は「12番」と「20番」です。
ライフルの口径は散弾銃のように番号ではなくミリメートルで表示され、10.5ミリメートルを超えるの大口径の銃は許可の対象外となります。
空気銃については8ミリメートルを超える銃が許可の対象外となります
サイレンサーが付いてる銃
ミリタリーが好きな人はギリースーツをきてサイレンサーを付けてスナイパーのように猟をしたいと考えているひともいるかもしれません。
しかし、日本の銃刀法ではサイレンサーやサプレッサーといった消音装置が付いた銃は許可されません。
場合によっては所持している猟銃に取りつけることができる消音装置を持っているだけで欠格事由の対象になりかねないので所持すること自体も控えましょう
変装銃や壊れそうな銃
そして最後になりましたが日本では変装銃は許可されません。
変装銃とは仕込み銃のような偽装された銃の事で、他の人が猟銃を見た時に銃と認識できない銃の事です。
あと、壊れそうな銃とはそのままの意味で銃自体に亀裂があったり安全措置が働かなかったり機能的に問題がある銃の事です。
これは単純に暴発の恐れがあるという理由で所持が禁止されています。
結局、どの銃なら日本で持てるの!?
日本で許可されない銃について紹介しましたが、規制が強すぎてどんな銃が持てるかわからなくなってきていると思います。
最後に日本で許可される銃について簡単にまとめると
という風になります。
ただ、上記の内容をクリアしていても軍事色が強かったりすると許可されない場合があるので結局のところは銃砲店が取り扱ってる銃から選ぶのが無難です。
また、過去には連続自動撃発機能を取り除いたアサルトライフルも許可されていたこともありますが今では新たに許可されることはありません。
どうしても欲しい銃があり、その銃が日本の基準を満たしているかどうかを知りたい場合は、まずは近くの銃砲店に相談してください。
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