初心者猟銃等講習会(初心者講習)を受講し試験も合格したら次に待っているのは実技試験です。
ただ、この実技試験には2種類あり「教習射撃」と「技能検定」に分かれています。
法律上では「射撃教習」か「技能検定」のどちらかを合格すれば猟銃を所持するための条件を満たす事になっているのですが、果たしてこの試験の違いは何なのでしょうか?
そこで今回は「教習射撃」と「技能検定」の違いについてわかりやすく紹介したいと思います。
「教習射撃」と「技能検定」の違い
実技試験である「教習射撃」と「技能検定」の違いをわかりやすく説明するために、車の運転免許証を例に挙げてご紹介したいと思います。
運転免許証を取得する場合は殆どの方が自動車学校に通う事となると思います。しかし、法律上では自動車学校に通う事は義務付けられていません。
つまり道路交通法が全て頭に入っており、運転技術が優れていれば運転免許所センターに直接出向き、試験を受けて合格すれば運転免許証を発行してもらえます。
この自動車学校に通わずに直接、試験を受ける行為は「飛び込み試験」と呼ばれていますが、この飛び込み試験と呼ばれる行為が猟銃許可証を取得する上で「技能検定」にあたります。
一方で射撃教習は一日かけて講習を受けた後、最後に試験を実施する流れとなっています。
つまりイメージとしては
という違いがあります。
初心者が「技能検定」を選択することはあり得ない。
教習射撃と技能検定の違いについて大まかなイメージが掴めたと思いますが、ここで重要なのは「初心者の方が技能検定を選択することはあり得ない。」という事です。
猟銃許可証の取得を目指している方の中には海外に住んでいて、猟銃の取り扱いに長けている人もいるかもしれません。
しかし、たとえ猟銃の取り扱いに長けていたとしても、それだけでは合格できる様な検定ではありません。
そもそも、この技能検定は戦時中に銃の取り扱いについて習得しており、戦後も銃を所持する人のために作られた制度だと言われています。
終戦直後は殆どの男性が銃器の取り扱いについて訓練されていたため、再び教習を受けることなく発射されたクレーを打ち落とすことができれば合格とされていました。
ただ、現代社会の日常生活において銃器の取り扱いの訓練を受けることは無く、実際ここ数十年間の間は技能検定を実施した実例がほぼありません。
つまり「技能検定」とは
「制度上は存在するけれど、実際には機能していない制度の一つ」
といっていいでしょう。
むしろ現時点で猟銃許可証の所持を目指している人は「技能検定」の存在を忘れてしまっても問題ありません。
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